FP2級試験が近づくと難易度や合格率が気になりますよね。
もしかすると、こんな悩みを抱えている方がいるのではないでしょうか。
FP2級試験に一発合格した僕も、受験前はこれらの悩みを抱えていました。
お困りの方のために、受験して分かった難易度ときんざい、日本FP協会の合格率をお教えします。
さらに、きんざいと日本FP協会の合格率に大きな差がある理由を、独自取材で確かめたのでこちらについても解説します。
このページをみれば、FP2級試験の難易度や合格率が分かるはずです。
受験を予定している方は参考にしてください。
FP2級試験の合格率
きんざいと日本FP協会の公式サイトに掲載されているFP2級試験の合格率は次の通りです。
総合合格率を比較
試験年月 | きんざいの総合合格率 | 日本FP協会の総合合格率 |
---|---|---|
2020年1月 | 38.45% | 41.90% |
2019年9月 | 39.00% | 43.41% |
2019年5月 | 34.65% | 40.68% |
2019年1月 | 37.48% | 40.39 |
2018年9月 | 26.74% | 36.68% |
2018年5月 | 30.50% | 39.55% |
2018年1月 | 38.00% | 42.16% |
きんざいの総合合格率は26.74~39.00%、日本FP協会の総合合格率は36.68~43.41%で推移しています。
学科合格率を比較
試験年月 | きんざいの学科合格率 | 日本FP協会の学科合格率 |
---|---|---|
2020年1月 | 28.81% | 41.86% |
2019年9月 | 20.97% | 43.42% |
2019年5月 | 20.88% | 40.17% |
2019年1月 | 31.11% | 48.26% |
2018年9月 | 21.45% | 39.47% |
2018年5月 | 28.24% | 42.93% |
2018年1月 | 28.53% | 45.63% |
きんざいの学科合格率は20.88~31.11%、日本FP協会の合格率は39.47~48.26%で推移しています。
実技合格率を比較
試験年月 | きんざいの実技合格率 | 日本FP協会の実技合格率 | |
2020年1月 | 個人資産 | 33.13% | 62.61% |
中小事業主 | 55.81% | ||
生保顧客 | 45.88% | ||
損保顧客 | - | ||
2019年9月 | 個人資産 | 31.72% | 62.63% |
中小事業主 | 55.49% | ||
生保顧客 | 50.80% | ||
損保顧客 | 67.22% | ||
2019年5月 | 個人資産 | 25.77% | 62.65% |
中小事業主 | - | ||
生保顧客 | 54.73% | ||
損保顧客 | - | ||
2019年1月 | 個人資産 | 36.93% | 50.31% |
中小事業主 | 33.98% | ||
生保顧客 | 40.06% | ||
損保顧客 | 50.00% | ||
2018年9月 | 個人資産 | 20.47% | 50.52% |
中小事業主 | 41.97% | ||
生保顧客 | 37.42% | ||
損保顧客 | 54.61% | ||
2018年5月 | 個人資産 | 23.87% | 51.68% |
中小事業主 | ー | ||
生保顧客 | 45.47% | ||
損保顧客 | - | ||
2018年1月 | 個人資産 | 31.72% | 57.45% |
中小事業主 | 47.56% | ||
生保顧客 | 50.20% | ||
損保顧客 | - |
きんざいの実技合格率は以下のように推移しています。
- 個人資産相談業務:20.47~36.93%
- 中小事業主資産相談業務:33.98~55.81%
- 生保顧客資産相談業務:37.42~54.73%
- 損保顧客資産相談業務:50.00~ 67.22%
日本FP協会の実技合格率は、50.52~62.65%で推移しています。
きんざいと日本FP協会を合計するとどうなる?
きんざいと日本FP協会を合計したFP2級能合格率はどのくらいなのでしょうか。
きんざいと日本FP協会の合計受験者数を、同合格者数で除して合格率を求めます。
試験月科目 | きんざい受験者数 | 日本FP協会受験者数 | きんざい合格者数 | 日本FP協会合格者数 | FP2級総合合格率 |
---|---|---|---|---|---|
2020年1月
学科試験 |
40,110 | 23,968 | 11,557 | 10,032 | 33.7% |
2020年1月
実技試験 |
32,494 | 18,980 | 12,495 | 11,884 | 47.4% |
2019年9月
学科試験 |
31,371 | 20,935 | 5,898 | 9,090 | 28.7% |
2019年9月
実技試験 |
25,866 | 17,258 | 10,089 | 10,809 | 48.5% |
2019年5月
学科試験 |
28,241 | 18,097 | 5,898 | 7,269 | 28.4% |
2019年5月
実技試験 |
23,734 | 16,470 | 8,226 | 10,318 | 46.1% |
2019年1月
学科試験 |
36,174 | 22,076 | 11,254 | 10,654 | 37.6% |
2019年1月
実技試験 |
30,600 | 18,499 | 11,469 | 9,307 | 42.3% |
2018年9月
学科試験 |
31,808 | 19,118 | 6,825 | 7,545 | 28.2% |
2018年9月
実技試験 |
26,570 | 16,274 | 7,107 | 8,222 | 35.8% |
2018年5月
学科試験 |
31,074 | 17,410 | 8,778 | 7,474 | 33.5% |
2018年5月
実技試験 |
23,495 | 14,540 | 7,167 | 7,514 | 38.6% |
2018年1月
学科試験 |
39,614 | 20,826 | 11,304 | 9,502 | 34.4% |
2018年1月
実技試験 |
30,080 | 17,191 | 11,432 | 9,877 | 45.1% |
学科の合格率は28.2~37.6%、実技の合格率は35.8~48.5%で推移しています。
学科の合格率は、僕が予想していたより低いようです。
きんざいに取材して分かったFP2級の本当の難易度
きんざいと日本FP協会の合格率には大きな差があります。
試験を受験する方はその理由が気になりますよね。
合格率が高い日本FP協会を選びたいと考える方もいるはずです。
この疑問を解決するため、両団体の合格率に差がある理由をきんざいに取材しました。
どのような理由があるのでしょうか。
きんざいと日本FP協会の合格率に差がある理由
きんざいは、以下の2つの理由で合格率に差が生まれていると考えているようです。
- 実技問題の特化している部分が異なる
- 試験を受験する層が異なる
それぞれの内容を詳しく解説します。
実技問題の特化している部分が異なる
ご存知の通り、FP2級の学科は共通問題となっています。
これに対し、実技は両団体で特化している部分が異なります。
きんざいが実施している実技試験は以下の通りです。
- 個人資産相談業務
- 中小事業主資産相談業務
- 生保顧客資産相談業務
- 損保顧客資産相談業務
日本FP協会が実施している実技試験は以下の通りです。
- 資産設計提案業務
一般的に、個人資産相談業務と資産設計提案業務の内容は似ているといわれています。
中小事業主資産相談業務・生保顧客資産相談業務・損保顧客資産相談業務は、きんざいのみが実施している実技試験です。
内容に違いがあるので、合格率にも差が生まれると考えられます。
試験を受験する層が異なる
もうひとつの理由として挙げられたのが、FP2級試験を受験する層の違いです。
きんざいは会社などで受験する団体受験生が多いのに対し、日本FP協会はFP事務所の開業を目指している個人受験生が多いそうです。
会社などから指示されて受験する人たちの中には、必要性を感じていない人が一定数いますよね。
受験者層の違いも、合格率に差が生まれる理由と考えられています。
きんざいと日本FP協会の難易度はどちらが高い
合格率に差が生まれる理由が分かったところで気になるのが、試験の難易度の違いです。
この点をきんざいに取材したところ次のような意味合いの解答をいただきました。
合格率だけを見て日本FP協会の方が簡単といわれることがありますが、難易度に大きな違いはありません。
きんざいと日本FP協会のどちらを選んでも良い
難易度に大きな違いはないので、受験しやすい方を選ぶと良いと考えられます。
FP3級を受験した方は、同じ団体の方が慣れているのでよいかもしれませんね。
あるいは、受験したい実技を実施している団体、自宅から通いやすい会場で受験できる団体を選んでも良いと思います。
受験して分かったFP2級の難易度
最後に、僕が受験して感じたFP2級試験の難易度について記載します。
それなりに難しいが難関試験ではない
無事に合格できたから言えることですが、FP2級の試験はそれなりに難しいですが難関といえるほどではないと思います。
僕は、知識ほぼゼロの状態から勉強を始めて約6ヶ月でFP3級とFP2級を取得しました(うち1カ月はのんびりとしていました)。
FP3級に合格してから、FP2級取得までに費やした勉強時間は約80時間です。
お風呂に浸かっている隙間時間を活用して勉強していました。
FP2級の勉強時間と試験前のスケジュールについては以下の記事を参考にしてください。
FP2級に独学で1発合格した僕が、費やした勉強時間を公開します。さらに、試験2カ月前、1カ月前などの時間の使い方も紹介します。このページをみれば、合格までの道筋が見えるはずです。FP2級を受験する方は、参考にしてください。
門外漢の素人が、1時間/日程度、勉強するだけで取得できる試験なので、難関試験とは言えませんよね。
これから受験する方は、それ程恐れる必要はないと思います。
ただし、勉強しないで合格できるほど甘い試験ではありません。
きんざいと日本FP協会を合計した合格率は学科の方が低いですが、僕は実技の方が難しいと感じました。
学科は以下でおすすめするテキスト・問題集を繰り返せば、確実に合格ラインに達すると思います。
実技の難易度は、FP3級に比べると飛躍的に上昇します(個人的な感想です)。
専門の問題集でしっかりとした対策が必要だと思います。
FP2級対策におすすめのテキストと問題集は以下の記事を参考にしてください。
FP2級を受験するにあたりテキストや問題集を探していませんか。 もしかすると、次の悩みを抱えている方がいるかも …
恐れすぎる必要はありませんが、FP2級はそれなりの難易度です。
受験対策をしっかり行いましょう。
FP2級の合格率と難易度を把握して万全の対策を
きんざいと日本FP協会を合計した学科の合格率は20~30%台後半、実技の合格率は30~40%台で推移しています。
両団体が実施する試験の合格率は異なりますが、試験の難易度にほぼ同じです。
得意分野の実技試験を実施している方などを受験するとよいでしょう。
僕は、ほぼ隙間時間だけを活用してFP2級に合格しました。
1日1時間程度の勉強を、2~3カ月程度、続ければ合格できるので、難関試験だとは思いません。
しかし、それなりに難しい試験だとは思います。
これから受験する方は、恐れすぎず、甘く見過ぎず、努力を続けてください。
面倒かもしれませんが、コツコツと努力を積み重ねれば合格できると思います。